ある日、展示会で「NODOKA」のオーガニック日本茶パウダー(煎茶)で作ったお茶を飲んだ瞬間、衝撃が走りました。
(これがパウダーのお茶?!嫌な粉っぽさも無いし、味の深みや甘みがいつも飲んでいる静岡茶の味そのもの…。おいしー!)
もともとお茶は好きですが、私の身内には静岡でお茶の栽培・加工・卸(無農薬栽培のお茶づくりにも取り組んでいます)の会社を営む者がいたため、毎年美味しい一番茶をいただいていました。そのため、美味しい日本茶の味なら少しは知っているぞという自負があったのです。
すぐにNODOKAのお茶に興味を持ち、この味を作った人って一体どんな人なんだろう、なぜこのお茶を作ったのだろうとリサーチ。
知れば知るほど気になった私は、色々お話を聞いてみたいと思い代表の洪さんに会いに行くことにしました。
NODOKAが誕生した背景
ブルックリンで注目を集めるおしゃれなカフェに行って抹茶をオーダーしたのですが、そこにあったのはいわゆる伝統的な抹茶ではなく、甘くてスイーツのような抹茶でした。
2012年より、仕事のために数年間ニューヨークに住んでいたお茶好きな洪(ほん)さんは、現地で味わった抹茶の味や「日本茶」として売られているお茶が日本産ではないことにとても驚いたそうです。
そして日本に一時帰国すると、京都、鹿児島、静岡をはじめとする全国各地のお茶の産地、農家を巡ります。
日本にはこんなに美味しいお茶があるのに海外では日本産ではないお茶が、まるで日本産のお茶のように売られています。
海外の人々にも本物の美味しい日本茶を伝えたい!と思いました。
知れば知るほどお茶を取り巻く環境には課題とともに打ち手があると確信した洪さんは、2016年にオーガニックの日本茶・抹茶ブランド「NODOKA」を立ち上げました。
NODOKAのお茶の特徴
・信頼できる静岡の農家で育てられた無農薬栽培の希少な茶葉
NODOKAのお茶には、洪さんがお茶農家をめぐる旅の中で出会った静岡産の茶葉が使われています。
30年以上の歴史を持つお茶農家が無農薬で栽培したもので、国内で約3%しか認められていない有機認証を受けている非常に希少な茶葉です。
製品となったNODOKAのお茶も、アメリカと日本の両方で有機認証を取得しています。

・急須不要。混ざりやすくて手軽なパウダー状
NODOKAのお茶は、独自の加工を行い粒度を下げた(通常の抹茶より粒子が細かい)粉末に仕上げてられています。水にも混ざりやすくて沈殿しにくいので、急須でお茶を入れるのは面倒だけど美味しいお茶が飲みたい、という人にぴったり。マイボトルに入れて携帯する時にも便利です。
また、風味もしっかりしているNODOKAのお茶なら料理やお菓子づくりにも向いているそう。
抹茶パウンドケーキや抹茶ティラミスなどのお菓子から、ほうじ茶の炊き込みご飯や玄米茶サラダドレッシングなどもおすすめだとか。
ぜひレシピ集をつくってもらいたい…。
・栄養成分をまるごと摂取できる
驚くべきことに、通常急須でお茶を淹れた場合、茶葉が持つ栄養成分の約70%が茶殻として捨てられているといわれています。
NODOKAではパウダー状に加工することで、無農薬で育てられた茶葉の健康成分を100%まるごと取り入れることができるそう。
お茶に含まれる代表的な栄養成分は、テアニン(脳がリラックス、ストレス解消、集中力UP)、カテキン(代謝UP、殺菌作用)、ビタミンC(みかんの4~7倍)、食物繊維、ミネラルなど。健康志向の方だけでなく、ダイエット中の方や美容に気をつけている方にも嬉しい栄養成分ばかりです。

NODOKAの商品を紹介
現在NODOKAのお茶は特選抹茶、オーガニック抹茶・煎茶・玄米茶・ほうじ茶の5種類。
各30gで有機JAS認証を取得しています。

その他1gが測れるティースプーンやオリジナルボトル、ポーチもオンライショップで販売中です。

NODOKAの歩みと代表 洪さんの紹介
NODOKAのこれまで
「本物の日本茶を海外へ伝えたい」というNODOKAの想いを直接伝えることにこだわり、アメリカでは高級フィットネスクラブEQUINOX、ブルックリン・ウィリアムズバーグ「ARTISTS&FLEAS」、「RENEGADE CRAFT」、NYのコワーキングスペースWeWORK、THE YARDなどでのコラボイベントや試飲イベントなどを積極的に実施し、洪さん自身が丁寧にNODOKAについて説明してきました。
現在は現地のパートナーと協力し、レストランやカフェで調理用として卸販売も行っています。
日本でも、Vioマルシェやヴィーガングルメ祭りなどのイベントに出店したり、有名ホテルのカフェスペースで試飲会なども行っています。
2019年10月25日からは全国のBiople by cosmekitchenでも販売開始されました。
有機エクストラバージンココナッツオイルを展開するBROWN SUGAR 1STとのコラボ商品「有機マッチャミルクラテ」も全国のナチュラルローソンで販売中。
また、渋谷駅南口から歩いて3分ほどの場所にあるカフェ「WIRED SHIBUYA」でもNODOKAのお茶を使ったドリンクやスイーツが楽しめます。
NODOKAのこれから
これまでの1年は、きちんと想いが伝わるように慎重にコラボパートナーを決めてきました。これからはもう少しマスに向けて展開していきたいです。
海外ではオーガニックスーパーへの卸、日本国内ではホテルアメニティ、百貨店での商品展開なども視野に入れています。ティースタンドをつくってコミュニティづくりなどもしていきたいです。
お話を伺ったのは代表の洪さん

NODOKA代表 洪 秀日(ホン スイル)氏
1985年東京生まれ。Japan Expo日本支社にて日本企業の海外進出支援を行う。日本の伝統と現在の文化を紹介すると共に、人と人との交流を促し新しい市場を開拓することを目的とした展示会、イベントの企画・運営などに携わる。東日本大震災後、NPO法人PLAY FOR JAPANスタッフとして活動。2013年より拠点をニューヨークに移し、2016年NODOKAを立ち上げる。
取材を終えて
最近では日本でもペットボトルのお茶が当たり前になり(便利だし美味しいので私もたまに飲みますが)、急須でお茶を淹れて飲む習慣が少なくなってきているように思います。
でもやっぱり、急須で淹れたての一番茶は美味しいんですよね。
急須が面倒だという人でも、お湯を注ぐだけでそれとほとんど同じ美味しさのお茶が味わえるなら、試してみる価値があるのではないでしょうか。
自宅に招くお客様のおもてなしやギフトにも、自信をもってご紹介できます。
丁寧に想いを伝えながら精力的にNODOKAを育てる洪さん、物静かでやさしい語り口の洪さんの、内側からあふれる想いやその行動力には心動かされるものがありました。
お忙しい中取材にお付き合いいただき本当にありがとうございました。
ティースタンドがオープンしたらぜひぜひお邪魔したい!
参考
◆NODOKA公式サイト
https://www.nodokatea.com/
◆公式インスタグラム
https://www.instagram.com/nodoka_tea/